最近知った言葉、
「EMO ROCK」
なに?EMOって??
調べてみたら、なんのことはない、
Emotional、の略でした。
ピアノの音をいれてみたり、の美メロに沿って
儚げな歌詞を織り込んでるロックをEMO ROCKというらしい。
ちゃんとタワレコとかにいくと
EMOのコーナーがある。
Emotionalじゃない音楽なんてあるのか?!とツッコミたいのは
ヤマヤマだが、本日のポイントはそこではない。
お題はEMO Spotである。
残念ながらエロスポットではない。
初めてそのサロンのドアを引いたのも、
水曜日だった。
夏だった。
台風の夜だった。
あの夏の夜からどんどん時間が流れて
髪の毛も伸びた。
マフラーを巻きなおして、コートの襟の中に首をすくめながら
すっかり変わった表参道を歩く。
そろそろドアを横に引いて、
あのぅ・・・予約もしてないんですケド・・・とフロントの人に伝えると、
あの夏の夜に髪の毛を切ってくれたおにいさんが
「あ、ひさしぶり」とすぐに出てきてくれて
「だいじょぶ、一月はあんまり混まないから」と言ってくれた。
その声の出し方を聞いただけで、きつく巻いたマフラーがちょっと緩んだ。
髪の毛を洗ってくれる人の手が、またすごい。
こんなに優しく、人のことを触れる手があるのかと思う。
こんなこと言ってらぁ、と笑ってはいけない。
マジだ。
あの白い紙っぺらみたいなやつを顔の上に載せられて、
まな板の上の鯉よりも無抵抗に
椅子の上の髪の毛洗われる人、になっていながら
なんか知らないけど、
その紙っぺらが震えちゃうんじゃないかと思うくらい感動・・いや、EMOってしまった。
泣きそうだった。
誰かに愛されることとか、触られることとか、
そういう感覚のことを思った。
7月の台風の夜にこのサロンに来て
髪の毛を切ってもらった翌日に
一緒に食事をした人と夏を一緒に過ごした。
夏の間中流れてたSadeの曲まで
ご丁寧に流れてきた。
聞くのは、夏ぶり。
彼が恋しい、というか、流れた時間や変わった風景が切なかった。
「うん、ここちょっと重いね」と言いながら
後ろ髪を切ってくれる。
髪の毛と、流れた時間が、
白いタイルの上にスルスル落ちていくのが見えた。
忘れているような感覚を、取り戻させるような場所とか人とか音、
色や匂いってきっとある。
そういうものには、懐かしいような、寂しいような、安心するような
そんな「気」がきっと流れていて、それに触れると
毎日の生活の中でないがしろにしている優しいきもちや
ちょっと弱い自分が顔をのぞかせる。
ドアを開けてくれるおにいさんの目を見ながらお礼を言って
またマフラーを巻きなおしてサロンを出た。
オリオン座が見える道を、一人で帰った。
髪の毛から良いにおいがした。
「EMO ROCK」
なに?EMOって??
調べてみたら、なんのことはない、
Emotional、の略でした。
ピアノの音をいれてみたり、の美メロに沿って
儚げな歌詞を織り込んでるロックをEMO ROCKというらしい。
ちゃんとタワレコとかにいくと
EMOのコーナーがある。
Emotionalじゃない音楽なんてあるのか?!とツッコミたいのは
ヤマヤマだが、本日のポイントはそこではない。
お題はEMO Spotである。
残念ながらエロスポットではない。
初めてそのサロンのドアを引いたのも、
水曜日だった。
夏だった。
台風の夜だった。
あの夏の夜からどんどん時間が流れて
髪の毛も伸びた。
マフラーを巻きなおして、コートの襟の中に首をすくめながら
すっかり変わった表参道を歩く。
そろそろドアを横に引いて、
あのぅ・・・予約もしてないんですケド・・・とフロントの人に伝えると、
あの夏の夜に髪の毛を切ってくれたおにいさんが
「あ、ひさしぶり」とすぐに出てきてくれて
「だいじょぶ、一月はあんまり混まないから」と言ってくれた。
その声の出し方を聞いただけで、きつく巻いたマフラーがちょっと緩んだ。
髪の毛を洗ってくれる人の手が、またすごい。
こんなに優しく、人のことを触れる手があるのかと思う。
こんなこと言ってらぁ、と笑ってはいけない。
マジだ。
あの白い紙っぺらみたいなやつを顔の上に載せられて、
まな板の上の鯉よりも無抵抗に
椅子の上の髪の毛洗われる人、になっていながら
なんか知らないけど、
その紙っぺらが震えちゃうんじゃないかと思うくらい感動・・いや、EMOってしまった。
泣きそうだった。
誰かに愛されることとか、触られることとか、
そういう感覚のことを思った。
7月の台風の夜にこのサロンに来て
髪の毛を切ってもらった翌日に
一緒に食事をした人と夏を一緒に過ごした。
夏の間中流れてたSadeの曲まで
ご丁寧に流れてきた。
聞くのは、夏ぶり。
彼が恋しい、というか、流れた時間や変わった風景が切なかった。
「うん、ここちょっと重いね」と言いながら
後ろ髪を切ってくれる。
髪の毛と、流れた時間が、
白いタイルの上にスルスル落ちていくのが見えた。
忘れているような感覚を、取り戻させるような場所とか人とか音、
色や匂いってきっとある。
そういうものには、懐かしいような、寂しいような、安心するような
そんな「気」がきっと流れていて、それに触れると
毎日の生活の中でないがしろにしている優しいきもちや
ちょっと弱い自分が顔をのぞかせる。
ドアを開けてくれるおにいさんの目を見ながらお礼を言って
またマフラーを巻きなおしてサロンを出た。
オリオン座が見える道を、一人で帰った。
髪の毛から良いにおいがした。
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by akkohapp
| 2006-01-25 23:42
| 花鳥風月