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日刊あきこ

あきこの人生相談がDVDに
1人で悩みを抱えがちな読者に良いニュース。テレビの人生相談番組で人気のあきこがDVDを発売し、ブームになっている。内容は番組を編集したもので、以下はその一部。「服装のセンスが悪いのだがどうしたらいいか」という女性に対し、あきこはグリーンのカーディガンを褒め「すごく綺麗。これはイモようかん色でしょ」と言ってしまい、あわてて「いや、だから1日50個限定の」とフォロー(?)。「年齢を重ねても成長している実感がない」という男性に対し、「気付かないうちにアスパラガスみたいににょきにょき成長してるはず。見せっこしましょう」と服を脱ぎ出し、スタッフに止められる、など。お勧めである。


あきこの色気徹底研究

今年度の「恋人にしたい人」部門においてもぶっちぎりの一位を獲得したあきこ。イチローの7年連続首位打者など問題にならない15年連続での受賞である。わんぱく小僧から、おじいちゃん、ED患者までの票を幅広く獲得しており、まさにぶっちぎり!そのデビューからまったく変わっていないというプロポーションは、見事!の一言。その秘訣を聞いてみた。「三角食べをすることが大事だと思います。」インタビューの間も、ご飯、味噌汁、牛乳と三角食べは怠っていなかった。誰かあきこの16年連続受賞を崩せる人はいないのか!?





特に下の記事がお気に入り。
三角食べかぁ。。。

とよふみっちんとこから拾わせてもらいました☆

http://www.p-apple.net/anata/
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# by akkohapp | 2005-10-28 20:37 | 花鳥風月

1955

Sending my deepset condolences to Rosa Parks.



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# by akkohapp | 2005-10-25 22:47 | race and ethnicity

『ミゲル・ストリート』

トリニダッド アンド トバコ

ってどこにあるか知ってるひとーーー!!!
国旗とかどんなデザインか分かるひとーーー!!!


・・・・ってことで。
そんなトリニダッド出身のナイポールが書いた
『ミゲル・ストリート』
でありますが、
ノーベル文学賞受賞者が持つさすがの感性で
トリニダッドの「生」が描かれています。

トリニダッド・アンド・トバコは1962年にイギリスより独立。
実はカリビアンネイションの中でイチバンの経済力を持っており
日本大使館もちゃんとあるのです。
首都はポート・オブ・スペイン。

人種構成はインド系41%、アフリカ系41%、中華系、その他色々混在している
多様性溢れるお国柄なようですが、
それらの多様性の間に一定の緊張の糸が張っているだろうことは
まぁ想像がつきます。

ナイポールはそんなトリニダッドに生まれたインド系トリニダッド人なのですが
オックスフォードに留学、英国で作家人生としての道を歩み始めます。

ミゲル・ストリートに住む個性豊かな住民たちを
各チャプターを通じて描写するこの作品。

「オイ、坊主どこ行くんだ?」
と朝出かける「僕」に訪ねる詩人。
学校に行くと答えると
「そうか学校か」と言って地面にチョークで
「Scho」と書く彼。
「僕」が学校から戻り、制服から着替えてストリートに戻ってくると
彼はまだ
「ooooooooooooooooooooooooo...........................」
ストリートに書き続けている。
「僕」が帰ってきたのを見つけると
ニヤっと笑って
「l」
を書き加える彼。


坂口安吾の『堕落論』に通じるアナーキズムかと思いきや
実は全然そんなことなくて、
人間がみんなもってる温かいドロドロした優しさとか悲しさとか
そんなものが方々に散りばめられている。
ナイポール自身を指す主人公の「僕」は
小さな小さなこの島をバカにしたり、けなしたりもしながら
でも根っこのことではチャッカリ愛しちゃってる。
そんな気恥ずかしい愛郷心は
この島を取り囲む海のように
常にそこにあるのだとよくわかる。
でも、そこにあるのは柔らかい南国の日差しだけじゃなくて
脱植民地化したものの、どうにも自立できない
小さな島国のジレンマだとか、
そこに残った「周縁・中心」構造だとか
(結局「周縁」である発展途上国は「中心」の先進国に従順してゆくより
国際社会に参画してゆく道がないとする論理)
そんな社会環境的な側面が、ナイポールの心の内側から読めます。


ごめんちょっと今気分的にあんま文章スラスラ出てこないから
この辺でやめちゃいますが
とにかくご紹介したかった一冊です。
原作は1952年出版、今年2月に日本語翻訳版が出ました。
全く色褪せることのない名著です。


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# by akkohapp | 2005-10-23 21:23 | Art& Music
『  合理性の追求を本質に含む近代主義のもとでは、
「異なる」という概念はきわめて否定的なニュアンスを持つ。
しかし、同化政策を押し付けられ、そこから脱却するプロセスを経験したカリブでは、
そのとらえ方は180度異なる。
  西インド大学のレックス・ネトルフォードは、カリブ社会に満ち溢れる
「差異」の持つ意味を次のように表現している。

  われわれのインターカルチュラリズム(間文化主義)、他民族性、
  政治・経済・社会観の複数性、宗教の多様性、芸術表現における違いは、
  グローバルな同一化やつまらない単一性へと導かれるべきではない。
  差異のジレンマこそが、つまるところ、成長と社会的多様性を支えているからだ。
                           (Lamming, Coming, Coming Home, p.xi)

彼はこのことを「交差的肥沃化(cross-fertilisation)」(p.x)という言葉にまとめているが、
差異によって生み出される摩擦や葛藤をむしろエネルギーに変えることで
成長していくべきだとするネトルフォードの弁証法的な論理は、
そのまま現代世界全体に押し広げて考えることができる。
宗教対立や文化摩擦の絶えない現代社会にとって、
カリブ的な「差異」のとらえ方はきわめて有効な示唆に富んでいるのである。』




山本, p.238
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# by akkohapp | 2005-10-18 21:57 | 花鳥風月

『  ヨーロッパの植民地支配によって客体化されたカリブは、
独立という外からの力によって自動的に主体化されたのではない。
・・・・・・このことは、裏返せば、「自分は誰なのか」というと問いへとつながる。
すなわち、アイデンティティーの問題である。大まかにいって、これには三層ある。
1.歴史的経験を共有するカリビアンとしての「地域的」アイデンティティー、
2.ジャマイカ人やトリニダード人としての「国家的」アイデンティティー、
3.さらにはアフリカ系人、インド系人などといった「人種的」アイデンティテイーである。
これら三つのアイデンティティーは、順にまず人種から国家、
それからカリブへと拡大されるベクトルを持ち、それは自己の目線、
つまり存在する位置によって焦点が変わる。
たとえば、トリニダード人がポート・オブ・スペインに暮らす日常においては
人種的アイデンティティーが大きな意味を持ち、
もし彼がジャマイカに働きに出れば、国家的アイデンティティーが、
さらにアメリカに移住すれば地域的アイデンティティーが、
それぞれより大きな意味を持つようになるのである。
  このことは同時に、「自己」の位置に応じて位相を変える「他者」の概念を想起させる。
そして、位相を挙げるごとに「他者」は減り、最後には地球人、
あるいは人間という究極の「自己」アイデンティテイ-へと収斂するのである。
言い換えれば、それは
「独自性を追求し続ければやがて普遍性に達する」
という本質を提起することにもなり、その意味でカリブの、
たとえばインド系人によるアイデンティティー模索の過程は、
われわれが日本人としてのアイデンティティーを再確認するうえで、
あるいは一人の人間としてのありようを探るうえでも、
重要な示唆を与えることになるのである。』







『カリブ文学研究入門』 
236頁 「カリブ文学研究の現代的意義」
山本 伸 
世界思想社 2004年
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# by akkohapp | 2005-10-18 21:47 | 花鳥風月
同期のとよふみくんから回ってきた。
ぶっちゃけ恥かしい。



①性別は?

 オンナ

②身長と体重を教えて

バカヤロウww 
 
③好きな異性のタイプは?(見た目と性格)

 タイプあるはずなんだけど、実際付き合う人面白いくらいみんなタイプ違うんだよねぇ・・・
 外見も性格もバラバラすぎてまとめられない。

④嫌いな異性のタイプ

 オンナだからこーしろとか言ってくるヒト・・・

⑤恋人を束縛するタイプ?

 適度に。
 ・・・けっこー・・・
 自分も適度にされたい。

⑥浮気の境界線は?
 
 知らぬが仏・・・

⑦初恋の人に気持ちを伝えましたか?

 (一句) りゅうたくん 追い掛け回して 恐れられ
                                 幼稚園にて。
 
⑧恋人とのデートは週に何回くらいが理想?
 
 付き合ってる時期によるけど週1~2??
 学生時代って時間あるからもっと会いたい~とかなるけど。

⑨ドキッとする異性の行動やしぐさは?

 車でバックするときに助手席に手をまわすとき・・・ってメチャピンポイントだなw
 あとイイ香りがしたとき!

⑩今、好きな人、付き合っている人、気になる人などそんな方に一言どーぞ!

  会いたい。


⑪回す方5人。

  マイコちゃん、reirahちゃん、サヤカ(リンクしてくれい)、kei_dogさん、かおりん
   お暇があればよろしくです。




しゅーりょーww
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# by akkohapp | 2005-10-18 10:42
帰宅後、ネットに猛スピードで接続。
社名をブチこみググる。
何でこれを面接に行く前にしなかったのか。
本当に愚かな自分に腹が立つ。
いつも意味なくPCの前にいたくせに。


@某消費者による掲示板
「その会社は暴力団関係の悪徳商法で有名な会社なので、
押し売り等来ても絶対に契約しないように・・・・云々」



・・・って

YAKUZAよりもタチ悪いやんけーーーーー!!!!!!!




ああ、もう、本当に、
バイト選びも慎重にしよう。。。
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# by akkohapp | 2005-10-12 23:49 | 花鳥風月
こめかみのあたりがピクピクしてくるのを感じつつ、作業を続けた。

神様どうか私をお家に帰して神様どうか私をお家に帰して神様どうか私をお家に帰して神様どうか私をお家に帰して神様どうか私をお家に帰して神様どうか私をお家にかえして神様どうか私を

面接をした社員がやってきて相変わらずにこやかに言う。
「じゃあ、バイトの方も社長にご挨拶を・・・」

敬語って難しい。
この場合の「ご挨拶」って
外部者である「バイトの方=私」に丁寧な言い回しを使ってくださって(へりくだり)
「ご挨拶」なのか、社長を敬って「ご挨拶」なのか、どっちなんだろう。
・・・混乱の末にそんなことを考えていたら、社長室にいた。
社長室と言っても、ドア一枚挟んだだけの部屋である。
木製のプレートに相撲の時に使うみたいな字体で「社長室」って書いてあるのが笑える。
いやぶっちゃけ何も笑えないんだけどさぁ、マジで。

近くによると、ますますポマード臭い。
まだ若い。35というところか。
結構顔はいいのに、とにかくヤーである。
そしてやっぱりシャツは色付きなのね。
「宜しくお願いいたします」
とキリキリ言うと、「はは、まぁ地味な仕事だけど、宜しくお願いします」と案外気さく。
手を差し出された。
・・・握手か。。。。
・・・ガッチリshake your hand!

その手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタんだその手で何人ヤッタ


午前11時半。
「本部長」がご出勤。
片手には東スポ。
もう片方の手にはやっぱりルイ・ヴィトン。
社長が入ってきたときと同じ光景が繰り返される。
「おはようございます!!!!!!」の絶叫が轟く中、
何も聞こえないかのように「本部長室」(相撲フォント)へと消えてゆく。
彼の後に残ったのは、やっぱりポマードの匂い、そして
今日午前4時まで酒と女飲んでました、の匂い、だよ、間違いない。

午後1時。
社長がゴルフバッグとヴィトンを持った荷物係を引き連れてドアの方へお向かいになる。
その気配を察するやいなや、室内の人間がドアへ殺到する。
マジで走ってる。
にわかに25m走大会。
そして、ドアの両側に配列。
礼!!
「いってらっしゃいませ!!!!!!!」

ッカー!!!!!!!これだよこれ!!!みんなが憧れるあの仁義と忠誠の世界!
美しい情景についまぶたの裏が熱くなる

・・・わけがない。


就業時間までの残り2時間は、感情を一切押し殺して黙々と作業をすすめた。

後ろの方で電話が鳴って「社長からです」と女性社員が取り次ぐたびに
対応する男性社員の話し方が、
客に話す話し方よりも500万倍くらい丁寧かつ緊張感に満ちていたことも
社長室の中に貼られていた紙に
「阿吽の呼吸!」
と書いてあったのを思い出して本当は爆笑したかったことも
(あうん、て!しかも漢字!!!!)
全て見なかったことにして、聞かなかったことにして、
とにかく今日生きて帰ろう。
それだけだ。


「じゃーね、このシフト表と、契約書次来る時までに書いてきてー。
保証人の欄もよろしくねぇー。」
いつの間にかすっかりタメ口で話してくるようになっちゃった社員に
コクコク頷いて、とにかく脱出。

携帯を見ると母からメールが4通も。
「だいじょうぶ?」
「あこいまとこにいるのへんしんして」
「あこいまとこにいるのへんしんして」
「あこいまとこにいるのへんしんして」


・・・・そういえば休憩時間に妹と母にメールしたんだった、
「ヤバイ。バイト思いっきりやくざ系だった」
と一行だけ。
それから返信する時間なかったんだよね・・・

句読点と変換がないメール4通が泣かせた。
母ちゃんごめん、そりゃ恐怖に駆られてしたメールではあったけど
ネタが増えて喜んでた愚かな娘を許して。

家に帰ると「縛り上げられて監禁でもされてるのかと思ったわよ!!!」と母。
ごめんなさい・・・
海外に出張に行っている父にまで電話をかけて、自宅では
娘救助作戦緊急会議がオンデマンドで開かれていた。
そんな愛すべき両親を保証人にすることなんてできません。
いや、それ以前の問題。


結局、セリフを完璧に練りこんだ後に
契約をしないことを伝える旨の電話を入れた。
男の子に愛を告白する時より緊張したわい。

人生ビタースィート。
学ぶべきことはたくさんあるけれど、
リスクヘッジはしないと、ね・・・

たくさんの教訓を学んだバイトは、時給950円×6時間分の対価を受け取らないことにより
契約不成立がめでたく成立。









・・・ああ怖かった。
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# by akkohapp | 2005-10-12 23:37 | 花鳥風月
久々に活きの良い新鮮なネタが降ってきた。

書きたい。
書きたい。
書きたい。

しかし。
危険である。
ブログは恐ろしい。
時にそれは人の人生を左右しうるものにさえなる。

しかし。

で、ある。
書きたい誘惑に逆らえない。
だから、書いてしまう。
でも、一週間以内に削除すべきだろう。

そこんとこ、ご承知のほど。




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考えてみれば、あの「におい」で気が付くべきだった。

「口割け女」に会ったら、何と唱えれば良いか、覚えていらっしゃるだろうか。
そういえばその実物が売られているのは見たことがない。
けれど、何故か匂いは想像できるそれ・・・
そう、
「ポマード」
である。

ねずみ色の鉄のドアを開けて、殺風景なオフィスに入ると、その匂いがしたのだ。
なぜ、普通のオフィスに「ポマード」の匂いがするのか。
私はその時に危機を察知すべきだった。
それは「オフィス」ではなかった。
「オフィス」ではなく、
「事務所」だったことに、気づくべきだった。


アメリカから帰国して、見事に一文無しになった私は
日曜日の朝刊に入っている求人広告から安易に「時給950円・とても簡単な事務作業」
とあるバイト先を見つけ、さっさと面接に向かった。
近代的なオフィスビルの一部屋。
室内は明るく、殺風景ではあったけれど、普通のオフィスに見えた。
面接官は話しやすい中年の男性で、リラックスして話をすることができた。
青地に黄色の模様が入ったシャネルのネクタイは
あまりセンスが良いとは思わなかったけれど。
週末には採用を通知する電話がかかってきて、ようやく腑抜け状態から脱却できることを
素直に喜び、連休明けの火曜日、軽やかに東京の街を歩いた。
コーヒーまで買っちゃって、好きな音楽を聞いて、
まったく呑気で、幸福な初出勤だった。
そのねずみ色のドアを開けるまで。


挨拶をして室内に入った私をにこやかに招き入れた社員は、
相変わらずとても感じが良く好感が持てた。
自分のデスクに座り、パソコンの簡単な操作を学ぶ。
大丈夫、このくらいならすぐに覚えられる作業だ。
腕時計を外し、羽織ってきたジャケットを椅子の背にかけようと
上半身を半分、後ろによじったその時だ。
ふと自分の後ろにある壁にかけてある重役の写真が目に入った。
3枚ある。
面接の時からそこに写真があることには気づいていたが
誰がどんな顔で映っているのかは、遠すぎてよく見えなかったのだ。
近距離から見れば、それは明確すぎるほどに明確だった。

写真がクッキリと映し出しているその事実、
それはその男が、YAK●ZA であること、
それのみである。

YAKU●Aって●くざである。
あの、ヤク●である。
「あぁ!?(眉毛寄せ)」の、あのヤーさんである
ほっぺに人差し指を当てて下へスライドするジェスチャーの、あれである。

なぜ(ほっぺに人差し指を当てて下へスライドするジェスチャー)の写真がここにあるんだろっ?
なんでその隣にいる違う人も(ほっぺに人差し指・・・・以下省略)なんだろっ?
なんでその隣の写真も・・・・(ほっぺ以下省略)

そしてその社長が額縁から抜き出てくるように、出勤してきた。
本当に、そのまんま、やーくーZA!
微妙な色のスーツといい、
派手なネクタイといい、
ブランド名「H」の留め金がまぶしいベルトといい、
ちょい猫背といい、
そして、その、匂い、ポマードの匂い、といい。
爪先から頭のてっぺんまで、(ほっぺ)である。
その彼の後ろには、金魚のフンの如くルイ・ヴィトンのアタッシュケースを持つ
荷物係がついている。


私の背中が寒くなってくるのより早く、
室内のいたるところから人が彼の周りにマッハで飛んでくる。
そして「おはようございますっ!!!!!!!」と挨拶をしている。
社長、全員無視。
そのまま社長室にお入りになった。
ようやく私の神経が恐怖を脳みそに伝え始めた。

そして5分ほどが経過する。
社長が落ち着いた頃を見計らって、社員がそれぞれ
部屋に赴き、もう一度
「おはようございますっ!!!」とやっている。
恐ろしくて目をそちらに向けることはできなかったが、
耳は危険を一つも聞き逃すまいと最大限のセンサー鼓膜を張っている。
横のおばさんも、
「アラ、行かなきゃ」とか和やかにいいながら、そそくさと席を立って
部屋に入ってゆく。
聞こえてくるのは同じ人とは思えない気合の入った声。
「おはようございますっ!!!!!!」

パソコンの画面に顔を埋めつつ、呟かずにはいられなかった。

絶 対 絶 命。

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# by akkohapp | 2005-10-12 22:22 | 花鳥風月

通学路

朝9時。
ラッシュタイムのDC。
チャイナタウンのステーションは、健康的な朝の空気で満ちている。
朝シャンで湿り気のある金髪をなびかせたスーツのおねえさん、
フリーペーパー"Express"を読みながら次の電車を待つビジネスマン、
分厚い物理学の教科書を抱えた学生・・・

イエローラインからグリーンラインに乗り換える。
手すりに寄りかかって、電車がプラットフォームに滑り込むのを眺めている。
薄暗い構内に、柔らかい黄色のライトが点滅して、間もなく電車のドアが目の前で開く。
降りてくる人たちの肌は、見事なチョコレート色だ。

路線によって乗客の人種構成が明確に分かれるのは、アメリカでは普通のことだが
目が慣れるまでは、やはりいちいち驚いていた。
ハーレムに向かうニューヨークのレッドラインも、
黒人の乗車率はかなり高いが、DCのグリーンラインはそれ以上だ。

ほとんどの乗客がチャイナタウンで降りてしまうため、
ガラガラに空いた車内に乗り込み、だいたいいつもドアに一番近いシートに一人で座る。
二駅目のShaw-Howard University駅で下車。

地上に上るエスカレーターに乗るけれど、
自分の前の段も、その前の段も、その前の段も、
乗っているのは黒人だ。
後ろを振り向いてみなくても、何色の肌をした人が
自分の後に乗っているのかは明確だ。

駅から学校までは徒歩10分。
Howard Universityのロゴが入ったカバンやノートを抱える学生に混じって
ストリートを歩く。
床屋、CD屋、サンドウィッチ屋を通り過ぎて、横断歩道を渡る。
ゴミ箱みたいな形をした新聞売り箱に35セント入れて買ったワシントンポストを
脇に抱えて、ちょっと早足で歩く。

この辺のストリートは、とにかく汚い。
ジョージタウン周辺と同じ都市だとは思えないくらい
道端に色んなものが落ちている。
捨てられたガムが、化石みたいになって無数にストリートに模様を作っている。
木曜日になると週末イベントのフライヤーが、お好きにどーぞとばかりに
その辺に撒かれている。
そういえば、横断歩道の近くには白い粉が落ちていたこともあった。
なんの粉だかは、よくわからないけれど。

そんな通学路だったけれど、
私はその朝の10分が大好きだった。
帰り道は、ちょっと物騒な雰囲気がし出して、
あまり一人で歩きたくなかった道だけど、
朝はいつも清潔で、優しかった。
9月のちょっと涼しくなった空気と、
まだしぶとく残っている夏のにおいが混じった朝の光の中、
毎日毎日一人でその道を歩いた。

床屋のおじいさんは、お客もいないのに毎朝8時台から店を開けて
奥の椅子に一人で座って、ストリートを眺めていた。
道を挟んで反対側にあるダイナーでは、朝ごはんを食べる人たちが
黒々と窓際に頭を並べていた。

人間が生きている音や匂いがたくさんしたあの道が
いつも私を学校まで運んだ。


たった10回くらいしか通わなかった通学路だけれど。
Howardでの短いキャンパスライフを思い出すとき、
いつも最初に立ち上がる風景は、
あの朝の通学路だ。
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# by akkohapp | 2005-09-30 20:45 | Howardってところ。