三日月とキャラメルポップコーン
2005年 03月 18日
エンドロールが全て流れ終わる前に、コートを着て席を立った。
踏みつけられたポップコーンや、残されたコーラのコップが
現実の中に照らし出される前に、劇場を出たかった。
水曜日のレディースデー、しかも六本木ヒルズという場所柄もあって
バージンシネマからは、バリっとスーツを着こなした女性たちが
次々と出てきては、ヒールの音を同じように響かせながら階段を下りていた。
就活用の全然好きじゃない黒いヒールの音を立てて、自分も一人で階段を下りた。
いつから一人で映画を見に来られるようになったんだろう。
見上げると空にはぽっかりとちょっと太った三日月が浮かんでいる。
欠けている月や、花にかかる露や、雲で霞む星を眺めたときに、
心がぬくもったり、しっとりと濡れたりすることを、嬉しく思う。
電話が鳴る。
携帯の画面には親友の名前がオレンジ色に光っている。
「なんかさぁ~月がきれいだから電話しちゃったよぉ~」
酔った声だったけどさ。
こういうとき、私たちはつながっているんだと分かる。
一人で映画に来られるようになって、
カルアミルクくらいじゃ全然酔わなくなって
ヒール履いても足が痛くならなくなっても
一番柔らかいところは17歳の頃から変わらなくてさ。
格好つけたこと言ったって、ホントは痛がってるんじゃん。
そういうのは、こっちも同じで、お互い様。
映画を見終わって一人で地下鉄に乗るのは寂しくて
ワイン一杯で体がジーンとしちゃって
ヒール履いててもいつも時間にギリギリで走りっぱなし。
格好つけて電話を打ち切っても、本当はお互い
まだそんなフニャフニャのものを持ってることが分かって、
安心してる。
結局恋にも相変わらず不器用。
酔わないと弱音吐けなくなったのは、逆に弱くなったからなのかもしれない。
また電話しておいで。
月に理由つけなくてもいいからさ。
踏みつけられたポップコーンや、残されたコーラのコップが
現実の中に照らし出される前に、劇場を出たかった。
水曜日のレディースデー、しかも六本木ヒルズという場所柄もあって
バージンシネマからは、バリっとスーツを着こなした女性たちが
次々と出てきては、ヒールの音を同じように響かせながら階段を下りていた。
就活用の全然好きじゃない黒いヒールの音を立てて、自分も一人で階段を下りた。
いつから一人で映画を見に来られるようになったんだろう。
見上げると空にはぽっかりとちょっと太った三日月が浮かんでいる。
欠けている月や、花にかかる露や、雲で霞む星を眺めたときに、
心がぬくもったり、しっとりと濡れたりすることを、嬉しく思う。
電話が鳴る。
携帯の画面には親友の名前がオレンジ色に光っている。
「なんかさぁ~月がきれいだから電話しちゃったよぉ~」
酔った声だったけどさ。
こういうとき、私たちはつながっているんだと分かる。
一人で映画に来られるようになって、
カルアミルクくらいじゃ全然酔わなくなって
ヒール履いても足が痛くならなくなっても
一番柔らかいところは17歳の頃から変わらなくてさ。
格好つけたこと言ったって、ホントは痛がってるんじゃん。
そういうのは、こっちも同じで、お互い様。
映画を見終わって一人で地下鉄に乗るのは寂しくて
ワイン一杯で体がジーンとしちゃって
ヒール履いててもいつも時間にギリギリで走りっぱなし。
格好つけて電話を打ち切っても、本当はお互い
まだそんなフニャフニャのものを持ってることが分かって、
安心してる。
結局恋にも相変わらず不器用。
酔わないと弱音吐けなくなったのは、逆に弱くなったからなのかもしれない。
また電話しておいで。
月に理由つけなくてもいいからさ。
by akkohapp
| 2005-03-18 00:46
| 花鳥風月