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録。


by akkohapp
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お知らせ

あまりのジャンクコメントの多さに根負けしました。。。
更新しないのが悪いか・・・

というわけで、色々身辺変化もあったことだし
お引越しをします。

新しいブログはこちら。

http://akkohapp2.exblog.jp/

今後ともよろしくお願いします。
# by akkohapp | 2008-08-02 13:43

オバマっくす

アメリカ大統領選挙が盛り上がっている。

メディアがこぞってとりあげるのは、民主党候補、
イリノイ出身のバラック・オバマ議員。

グローバルなバックグラウンドや、「変化」をスローガンに掲げた熱意あるキャンペーンで、
当初は予想だにされなかった支持率を得、
対抗馬のヒラリー・クリントン議員陣営をガケっぷちに追い込んでいる。

彼のスピーチを聞いていて、気がつくこと、
それは彼の話しぶりが政治家のそれというよりも
指導者のもののようだということ。
トップダウンの政策提示をするよりも、
この大きな変化の動きに、あなた方が必要だ、
これは私たちによる、私たちのための変化だ、と民衆に訴えかける彼に
公民権運動の先頭に立ったマーティン・ルーサー・キングの面影を重ねるのは
私だけではないだろう。

彼を見ていると、今ではズタボロに堕ちたアメリカの中に
かつて憧れた、若くて元気で前向きなアメリカを見る気がする。
単純かもしれないが、とにかく変化を、
今が満足ならないなら、それを変える、そして本当に変えてしまう、
そんな行動力やエっと目を見張るようなアメリカンミラクルを
肌の色や文化の違いを越えて、みんなが起こす・・・

初めてアメリカンスクールとやらに足を突っ込もうと決めた中学生のころは
きっとアメリカンスクールに行けば、国籍や外見の違いに関係なく
色んな友達ができて、ヘーイガイズ!と明るく笑い、ジーンズをはいてコーラを片手に
ショッピングモールに友達と映画を見に来る未来が手に入るだろうと思った。
そこには、差異を超えた自由と理解があり、違いこそを尊重しながら
ひとつ同じものを大切にする、桃源郷のような光が見える・・・・
ような気がした。

今思えばちゃんちゃら可笑しく、
もちろん、現実はそれにはるかに及ばず、結局言語コンプレックスに
悩まされ続けた3年間であっただけだった。
本場アメリカには、言語の壁以外にも、たった400年の歴史の中に
刻み込まれた人種間の葛藤や、新しい移民の流入により変わる社会構成、
広がる貧富の差に加え、国際テロや戦争という、
「ヘーイガイズ!+ジーンズ+コーラ+映画」論など
鼻息で吹っ飛ぶ問題が山積みだ。

が、それでもそんな中でも、あのバラバラで自分中心の軸が強い国民が
ひとつ共通のつかまるものを見つけ、ひとつの方向性を導きだそうとしている姿には
かつて私があれだけ憧れた
「ヘーイガイズ!+ジーンズ+コーラ+映画」の明るさが見える気がするのだ。

オバマは、生まれたころからコスモポリタンな環境で育てられているからだろう、
多様性の中で生きることをとても自然に、まるでそれを意識すらしていないかのように
体現しており、そのナチュラルさ、ニュートラルさこそが、
ヒラリーとの一番大きな違いであり、多くの若者を惹きつける点なのではないかと思う。
アメリカ人としてニューヨークに生まれても、既存のカテゴリーから抜け出すのは難しく
結局「~系アメリカ人」としての殻を破らずに生き、存在する多様なラインを
超えずに生きている人がほとんどだ。
その中でオバマは「アフリカ系アメリカ人」であることは全く全面に出さずに
どんなにアフリカ系からの支持率が高かろうと、中立的な立場から
統合された「変化」を説く。

これだけ多様化されたアメリカ社会の中で、
ひとつだけのグループに焦点を当てて政策を説くことは得策ではなく
バランスのとれた、そう、それこそ自然に体現されたような、
その人の人柄の中にこそ国民はアメリカの次なる時代を託したいのではないかと思う。

次は3月4日のテキサス・オハイオ戦。
しばらくCNNから目が離せない。
# by akkohapp | 2008-02-24 10:52 | NYC, USA

3年

眠くて眠くてたまらない11月の夜の暮れ。
もうベッドに入って、明日着てゆくシャツにアイロンをかけている夫の背中を見ながら
ウトウトしかけていたら、ラジオから懐かしい曲が流れてきた。
あ、好きな曲だ、と思ったのと同時に
トロトロと彼に話す。

この曲を好きだった私の友達、突然亡くなったんだよねぇ。

え?突然?原因は?と聞き返す彼。

うん、よく分からなかったけど、眠ったまま、ある日突然。

東西から友達が集まって、皆で新幹線に乗ってお葬式に行ったのだ。
雲ひとつない青空と、読経の声があまりにもミスマッチだった。

ちょうど、この時期だったよそういえば、と話す声と
アイロンのスチームのコォーという音が重なる。
安心する音だ。

ちょうどこの時期、と自分で言ってみてあまりにも気になって
自分のブログにアクセスしてみる。

きっかり3周忌だ。
一日もブレずに、この日だった。

何か伝えたかったんだよ、と3年前には出逢いもしていなかった夫が言う。

過ぎ行く時間と、伸び行く時間、
時に重なり、交わり、また線を延ばす。


これからも、見守っていて下さい。


Seize the Day
# by akkohapp | 2007-11-20 14:11 | 大切な人

Autumn in New York

アメリカの秋は日本のそれよりも
ずっとダイナミックに、力強く訪れる。
それは巨大なスーパーマーケットに色とりどりに並ぶアイスクリームのようで
街路樹ですら添加物でも入っているのかと思うほど色鮮やかだ。
そこにまた、東京のそれとは同じものと思えないような
広大で色の深い空の色が映る。
新しい携帯を買って、画面がワントーン明るくなったような、そんな秋を向かえている。

特にこれといった用事がなくても、やはりマンハッタンに出ると
新しく感じる何かがあり、驚いたり、疲れたり、微笑ましい光景を見つけるたびに
しばらく使ってないなかった心の筋肉がもう一度動くようだ。

人との距離が遠くて近いこの国では
地下鉄に乗っていて、他人だと思っていた人同士が
通路を挟んで突然親しげに会話を始めたりして
そうか、知り合いだったのかと思うとやっぱり他人だったりするようなことが
当たり前で、そんな自分にも突然投げられる変化球を拾っては返すことが楽しい。

東京で会った人とも、ニューヨークで会うと全然違った歩き方やそぶりをしていて
ふと自分もそんな風になっているのだろうかと思ったりする。

バスで隣に座っている人と、自分の生き方の色が比較にならないほど離れているこの国で
どこかでそのの色の範疇の中に他人の色を組み入れて、自分と重ねてゆく作業は
どれだけ際限がなく、果てしないようでいて、可能性に満ちているだろう。
決して交わることはできないようでいて、いくらでも変化することはできる。
できる、というか、しなければ生きてゆけない、この街では。

パキスタンでの暴動のニュースが、毎朝トップニュースとして取り上げられる。
パキスタンの地理も、首都の名前もムシャラフの名前もまったく知らないだろうと
アメリカ人をバカにしていても、ニューヨーカーは違う。
ブルックリンには多くのパキスタン系の移民が住んでいて
彼らも地下鉄に乗り、ミッドタウンあたりのオフィスで仕事をする毎日を営んでいる。
隣に住んでいる人は、インド系のように見えたけれども、
そういえばパキスタン系かもしれない。
そんな、世界が混在し、様々な故郷の顔を持つ人がすれ違うこの街では
自分だけの色の中で生きてゆくのは自分を守る術を知らないということだ。

そんな、交じり合い、でも中々溶け合わない中にいると
溶け合っている人との守られた家がどれだけ大切に思うことか。

本当はまだまだ溶け合ってなんていなくて、どこまで入れられているのかも
分からないのに、それでも許しあっている友達や家族、
ちゃんと自分の通り道が開いている人の存在が
浮き立つように分かる国だからこそ、大切に思う。守ろうと思う。

ニューヨークは深い秋の中だ。
# by akkohapp | 2007-11-09 22:38 | 花鳥風月

Gotanda Graduation

ようやく、終わって、擦り切れてテカテカになったスーツを着ない朝が来る。

ニュートラルな自分に戻ってみると
いかに色んなものを抱えて走ってきてたかが分かって
長距離ダッシュしてきて、ゴールした後にすごい息切れと一緒に
大声で泣きたいみたいな気分だ。

たくさん私の涙を吸い込んでくれたベッドもシーツを剥がして
ダサいマットレスがむき出しになってみると
なんか可愛らしい。
で、このダサいマットレスの上で最後にわんわん泣いて
この部屋を去る。

70人の男性の中で、総合職の女ひとり、男みたいに働いたつもり、
だけど全然男にはなれなくて
感情の波に振り回されず、一歩引いてしまう逃げが全くない彼らを
ひたすら凄いと思っていた。
凄い、って凄惨、っていう字にも充てられるくらいだから
本当にすごい。

11時の電車の中で昨日と同じ擦り切れたスーツを
毛布にして一時間眠りこける彼ら、
家族に指摘される最近薄くなった頭を気にして
お酒の場では血圧やメタボ指数を気にしながらもやっぱり唐揚げが外せなくて
鼻の頭に汗を浮かべて
やれなんとか部長、なんとか次長と肩書き順にEメールのあて先を並べることが大切で
そして夜の12時からは娘の幼稚園受験の願書を取るために校門の前に並んだり
接待ゴルフ、マージャン、風俗、全部全部こなす彼ら、
彼らこそ本当の男たちで、私を守ってくれた本物の戦士だった。

・・・と思う。


男みたいになんて働かなくて全然良かったのに
それもそれで70人の男性を周囲に
女性らしさも保ちながら、タフに働くのはなかなかの上級テクが必要だったんだと思う。

できなかったなぁ。
壊れたよなぁ。

職場から去った今、何がしたいかって
華やかな色のカーディガンを着たい。
スカートを履きたい。
髪の毛をもっと伸ばしたい。
猫みたいに撫でてもらいたい。

ホントはジーンズとTシャツが一番好きで、
髪の毛だってずっと短かった。
だから相当溜まってたんだと思う、
女になりたい欲求が。
オネエみたいだけど、マジだ。

振り返れば振り返るほど反省ばかりだ。
毎日会う周囲の人を大切にすることが
いちばん大切でいちばん難しいんだ。

でも、これはこれで良かった。

ガサツ街道まっしぐら、女放棄一年半、
でもメタボ戦士たちに可愛がられ
自分と一緒に悩む若手の同僚に支えられ
ものすごい人間ドラマをお腹いっぱいかき込んで
満腹になったところ。
栄養もついたことだから、ちゃんと体内に行き渡らせて
これから会う未知の人たちに分けられることができますように。
これまでに支えてもらった人たちに、お返しすることができますように。


So....what's comin NEXT????
# by akkohapp | 2007-11-02 12:08 | 大切な人